処方された胃薬(レバミピドなど)を飲んでも胃が気持ち悪い・治らない時に考えられること
他院の内科や整形外科などで胃薬(レバミピドなど)を処方され、「きちんと毎日飲んでいるのに、相変わらず胃が痛い…」「食後にいつも胃が気持ち悪くてむかつきが治らない」と不安になっていませんか? 「薬が合っていないのかな?」「もっと強い薬を飲むべき?」と自己判断する前に、「その薬がどのような目的のもので、なぜ今の症状がスッキリ治らないのか」の正しい医学的な理由を知る必要があります。

胃薬「レバミピド」の正しい効果と急性胃腸炎での役割
レバミピド(代表的な商品名:ムコスタなど)は、日本の医療機関で非常によく処方されるポピュラーな胃粘膜保護薬です。
レバミピドの効果(胃の防御力を上げる)
このお薬は、胃酸の分泌そのものを強力に止める薬ではありません。胃の粘膜を保護する「粘液」の量を増やしたり、胃の血流を改善したりすることで、胃の「内側の壁の防御力を高めて修復を助ける」という役割を持っています。そのため、痛み止め(ロキソニンなど)による胃荒れの予防や、軽度の慢性胃炎の治療に非常によく使われます。
急性胃腸炎の治療におけるレバミピドの役割とは?
急性胃腸炎や食中毒の際に、荒れた胃粘膜の修復目的で他の薬とセットで処方されることがあります。しかし、胃腸炎の最大の主訴である「激しい吐き気や、細菌・ウイルスによる感染そのものを直接ピタッと止める特効薬ではない」という点に注意が必要です。
薬を飲んでも「胃痛・気持ち悪さ」が治らない3つの理由
レバミピドを飲んでいるのに、なぜ胃が気持ち悪い状態や痛みが続くのでしょうか。そこには別の消化器疾患の影が潜んでいます。
胃酸の分泌が過剰すぎる(逆流性食道炎・胃潰瘍)
酸の攻撃力が強すぎる場合、防御力を上げるだけのレバミピドだけではカバーしきれません。胃の粘膜が深くえぐれる胃潰瘍や、胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎が起きている場合、胃酸の分泌を根元から強力にブロックするお薬(プロトンポンプ阻害薬:PPIなど)に切り替えないと、いつまで経ってもみぞおちが苦しい・気持ち悪い症状は治りません。
→「逆流性食道炎の症状・検査・治療」はこちら
→「胃潰瘍の症状・検査・治療」はこちら
胃の「動き(機能)」そのものが麻痺している(機能性ディスペプシア)
胃カメラで粘膜を見てもどこも荒れていないのに胃もたれや吐き気が続く現代病「機能性ディスペプシア(FD)」の場合、レバミピドで粘膜をいくら保護しても意味がありません。胃を風船のように広げ、正常に動かして食べたものを十二指腸へ送り出すための「胃腸運動改善薬」を正しく処方する必要があります。
→「機能性ディスペプシアの症状・検査・治療」はこちら
ピロリ菌に感染している
胃の中にピロリ菌が住み着いている場合、常に慢性的な炎症(萎縮性胃炎)が起きているため、一般的な胃薬をだらだらと飲み続けても根本解決にはなりません。病院で検査を行い、正しい「ピロリ菌除菌治療」を1週間行うことが唯一の治す方法です。
→「ピロリ菌の症状・検査・治療」はこちら
自己判断の残薬服用は禁物!
「以前もらったレバミピドが余っているから、胃が痛い時にとりあえず飲んでおこう」という自己判断は、病気の早期発見を遅らせる原因になります。特に、薬を飲んでも症状が治まらないばかりか、「黒い便(タール便)が出る」「血を吐いた」「何を食べてもすぐに吐いてしまう(食べたら吐く)」といった危険なサインがある場合は、胃潰瘍からの大出血や深刻な胃がんなどのリスクを排除するため、一刻も早い精密検査が必要です。

田園調布での胃の不快感相談・内視鏡精密検査は当院へ
「胃薬を飲んでも治らなくて不安」「胃だけでなくお腹全体の原因をはっきりさせて安心したい」という方は、田園調布ステーションクリニックにご相談ください。 当院では、胃カメラはもちろん、大腸全体の粘膜を直接、高精度に観察できる「大腸カメラ(大腸内視鏡)検査」も田園調布にて実施しています。「お腹の検査は恥ずかしい、痛そうで怖い」という方のために、プライバシーに配慮し、鎮静剤(静脈麻酔)を使用して眠っているような状態で受けられる苦痛の少ない検査体制を整えています。経験豊富な消化器専門医にお気軽にご相談ください。
FAQ よくある質問
いいえ、お薬は必ず常温の水か白湯で服用してください。牛乳に含まれるカルシウムがお薬の吸収を妨げたり、胃酸の分泌を二次的に刺激してかえって胃が気持ち悪くなる原因になることがあります。また、胃が荒れているときの冷たい炭酸水やコーヒー、ココアも粘膜を過剰に刺激するため厳禁です。
お薬の副作用として、まれに便性の変化(下痢や軟便、お腹が張る感じ)が起きることがあります。もし胃薬を飲み始めてから明らかに「急に下痢が止まらなくなった」「お腹がずっと痛い」という主訴が現れた場合は、処方した医師または当院へお気軽にご相談ください。
この記事の監修医師

田園調布ステーションクリニック
院長 鈴木 直人
- 昭和大学医学部 卒業
- 日本消化器外科学会 専門医・指導医

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