それ、本当にただの夏バテ?長引く胃もたれや腹痛の裏に隠れた「胃がん・大腸がん」のサイン
夏になると多くの人が経験する、身体のだるさや食欲不振、胃のもたれ。「今年も夏バテかな…」と、市販の胃薬や栄養ドリンクで済ませてしまう方は非常に多いです。しかし、ここに大きな落とし穴があります。実は、胃がんや大腸がん、胃潰瘍といった重大な消化器の病気の初期症状は、夏バテの症状と驚くほどそっくりなのです。 今回は、見過ごしてはいけない「危険なサイン」の見分け方と、なぜ今の時期に内視鏡検査を受けるべきなのかを詳しく解説します。

その不調、本当に大丈夫?「夏バテ vs 重大な病気」セルフチェック
- 十分な睡眠をとり、冷たいものを控えていても、 胃もたれや食欲不振が、2週間以上ずっと続いている
- 体重がここ最近、特にダイエットもしていないのに自然と減ってきた
- みぞおちの痛みや背中の鈍い痛みが、食事の前後を問わず頻繁に起きる
- お腹が張る感じが強く、便が細くなったり、便秘と下痢を繰り返したりする
- 市販の胃腸薬を何日も飲み続けているが、一向に症状が良くならない
夏バテの陰に隠れる恐ろしい胃腸の病気
夏バテだと思い込んで放置されがちな、特に注意すべき3つの病気です。
胃がん
初期の胃がんは自覚症状がほとんどありませんが、進行してくると「胃のもたれ」「みぞおちの痛み」「食後の不快感」などが現れます。これらは夏に冷たいものを食べすぎたときの症状と完全に一致するため、「秋になれば治るだろう」と放置され、発見が遅れるケースが後を絶ちません。
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大腸がん
大腸の右側にがんができると、お腹の張りや慢性的なだるさ、貧血(夏バテの立ちくらみと勘違いしやすい)が起き、左側にがんができると「便が細くなる」「下痢と便秘を繰り返す」といった症状が出ます。これらも「夏の冷えでお腹がゆるいだけ」と見過ごされがちです。
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胃潰瘍・十二指腸潰瘍
ピロリ菌やストレス、鎮痛剤の飲みすぎなどで胃の粘膜が深く削れる病気です。みぞおちがキリキリと痛み、ひどくなると吐血や、便が真っ黒になる(消化管出血のサイン)といった危険な状態に陥ります。
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ただの夏バテと「重大な病気」を見分けるための重要な基準
一番大切な基準は「症状が続いている期間」と「体重の変化」です。
ただの夏バテである可能性が高いケース
十分な睡眠をとり、エアコンの温度を適切に保ち、冷たいものを控えるといった生活改善を行うことで、1週間程度で徐々に胃の軽さや食欲が戻ってくる場合。
重大な病気が強く疑われるケース
生活環境を整え、市販薬を飲んでも「2週間以上まったく不調が改善しない」場合です。さらに、「特に食事制限をしていないのに体重が2〜3kg落ちた」「便の色が黒っぽい、または血が混ざる」といった症状がある場合は、体内でがんなどの病気が進行している危険信号ですので、一刻も早い消化器内科への受診が必要です。
なぜ「秋の健診シーズン」よりも、今のうちに内視鏡検査を受けるべきなのか?
多くの人は、10月や11月の「秋の会社の健康診断」や「人間ドック」まで検査を先延ばしにしがちです。しかし、以下の理由から、夏バテのような違和感がある「今この瞬間」に内視鏡検査を受けるのがベストです。
秋〜冬は内視鏡の予約が混雑する
秋は健診の二次検査などでどこのクリニックも予約が何ヶ月待ちにもなります。夏の今は、比較的予約の枠に余裕があり、スムーズに検査を受けられます。
がんの進行を数ヶ月先延ばしにしない
もし本当に悪い病気だった場合、秋まで3ヶ月放置することはリスクを大きく高めます。今見つければ、それだけ早期治療・完全治癒への道が開けます。
胃腸を労り、本来の元気を引き出す生活のヒント
もし検査で何も異常がなかった場合、本当の夏バテから回復するために胃腸の力を取り戻しましょう。
消化酵素を助ける「大根おろし」や「山芋」をプラス
弱った胃を助けるために、消化を助ける成分が含まれる食材を食事に取り入れ、胃の中に食べ物が長く滞留するのを防ぎます。
朝一番のコップ1杯の「常温の水」
朝起きてすぐに冷たい水を飲むと胃腸がびっくりしてしまいます。常温の水や白湯を飲むことで、優しく胃腸のスイッチを入れ、自律神経を整えましょう。
「おかしいな」と思ったら我慢せず専門医の診察を
不調が続く毎日は、それだけで心にも大きなストレスとなり、さらに胃腸を悪化させる悪スパイラルを生みます。「ただの夏バテだから」と自己判断せず、専門医による胃カメラ・大腸カメラ検査で「何もないこと」をしっかりと確認することこそが、一番の安心材料であり、夏を元気に乗り切るための最高の方法です。少しでも長引く違和感があれば、迷わず当院の消化器内科へご相談ください。

FAQ よくある質問
そんなことは全くありません!「検査をして何も大きな病気が見つからないこと(異常なし)」を確認することこそが医療の最大の目的であり、患者さんにとっても最大の安心になります。どうぞお気軽に受診してください。
はい、当院では患者さんのスケジュールや身体への負担を軽減するため、事前の診察で問題がなければ、1回の鎮静(麻酔)で胃と大腸を同時にまとめて検査することが可能です。お気軽にお申し付けください。
この記事の監修医師

田園調布ステーションクリニック
院長 鈴木 直人
- 昭和大学医学部 卒業
- 日本消化器外科学会 専門医・指導医

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