食欲の秋に胃が痛い・もたれる…「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」の初期症状とピロリ菌の関係
美味しいものが増える秋、「少し食べ過ぎただけ」「胃が重くて痛いけれど、市販の胃薬を飲めば治まるだろう」と放っていませんか?
秋口は夏の疲労や急な寒暖差によるストレスに加え、脂っこい食事の増加によって胃腸に過度な負担がかかりやすい季節です。 「食後にみぞおちがズキズキ痛む」「空腹になると胃がキリキリ痛む」といった症状は、単なる胃もたれではなく「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」の初期サインかもしれません。今回は、胃痛のタイプ別の原因と、背景に潜むピロリ菌のリスクについて解説します

その胃の痛み、放置して大丈夫?「危険度チェック」
まずはご自身の状態をチェックしてみましょう。以下の項目に1つでも当てはまる場合は、早めの受診をお勧めします。
- 食後30分〜1時間ほど経つと、みぞおち付近が重苦しく痛む
- 朝起き抜けや空腹時に胃がキリキリ痛み、何か食べると少し落ち着く
- 市販の胃薬を数日間飲み続けているが、痛みがぶり返す
- 食欲がなく、少し食べただけですぐにお腹がいっぱいになる(早期膨満感)
- 便の色が普段より黒っぽい(タール便)、または貧血気味で立ちくらみがする
- これまでに一度もピロリ菌の検査や胃カメラを受けたことがない
胃痛・胃もたれを引き起こす主な病気
胃の粘膜が強い胃酸や消化酵素によって傷つけられることで、以下のような病気が引き起こされます。
胃潰瘍(いかいよう)
胃の粘膜が深くえぐれて傷ついた状態です。食事を摂取した直後から1時間前後にみぞおち周辺が痛むことが多く、胃もたれや胸やけを伴います。主な原因はピロリ菌感染や鎮痛薬(NSAIDs)の常用、ストレスです。
十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)
胃からつながる十二指腸の粘膜が傷つく病気です。胃酸過多になりやすい若年層〜働き盛り世代に多く見られ、胃が空っぽになる空腹時や夜間に強い痛みが現れるのが特徴です。
機能性ディスペプシア(FD)
胃カメラで検査をしても潰瘍やがんなどの病変が見当たらないにもかかわらず、胃もたれや早期満腹感、みぞおちの痛みが慢性化する現代病です。自律神経の乱れが胃の運動機能低下を招きます。
胃がん
初期の胃がんはほとんど自覚症状がありませんが、進行すると胃痛、胃もたれ、黒色便、体重減少などを引き起こします。胃潰瘍と症状が非常に酷似しているため鑑別が必須です。
「食後の痛み」と「空腹時の痛み」を見分ける重要基準
一番大切な基準は、「痛みが現れるタイミング」です。
食後に痛む場合は「胃潰瘍」の疑い
食べ物が胃の中に入ると、消化のために大量の胃酸が分泌され、荒れた胃粘膜を刺激します。そのため、食後30分〜1時間ほどで痛みが強くなる傾向があります。
空腹時・夜間に痛む場合は「十二指腸潰瘍」の疑い
胃の中に食べ物がない状態では、分泌された胃酸が薄まらずに十二指腸へ直接流れ込むため、空腹時や就寝中に強い痛みが走ります。食事を摂ると一時的に胃酸が中和されて痛みが和らぐのが特徴です。
なぜ胃痛が続くなら「まず胃カメラ」を受けるべきなのか?
胃の痛みの真の原因が、良性の潰瘍なのか、胃炎なのか、それとも胃がんなのかを肉眼で確認できる確実な検査は「胃内視鏡検査(胃カメラ)」だけです。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因「ピロリ菌」を同時に調べられる
潰瘍を患う方の多くに「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)」の感染が見られます。胃カメラ検査時に粘膜を採取して菌の有無を調べることができ、陽性であれば除菌治療を行うことで潰瘍の再発や将来の胃がんリスクを劇的に低減できます。
早期胃がんの見逃しを防ぐ
「毎年胃痛があるからいつもの潰瘍だろう」と自己判断して放置していると、背景に胃がんが進行してしまうリスクがあります。胃カメラで粘膜を微細に観察することで、ごく初期のがんであっても発見・治療が可能です。
胃粘膜を守る!日常生活の食事・生活改善のヒント
胃酸の過剰分泌を抑え、胃粘膜を休ませるための工夫を取り入れましょう。
刺激の強い食材・脂っこい料理を控える
揚げ物、香辛料の効いた料理、柑橘類、アルコール、コーヒーなどは胃酸分泌を強力に促します。胃痛がある時期は、うどん、おかゆ、白身魚、豆腐など消化に良いメニューを選びましょう。
痛み止め(解熱鎮痛薬)の乱用に注意する
頭痛や生理痛などで日常的にロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を服用していると、胃の粘膜を守る血流が低下し、潰瘍ができやすくなります。胃薬の併用や主治医への相談が必要です。
「市販薬で誤魔化さず」専門医の診察を
胃薬を飲むと一時的に症状が和らぐため、受診を先延ばしにしてしまう方が少なくありません。しかし、粘膜の深い欠損(潰瘍)を放置すると、胃の壁に穴が空く(穿孔)や大出血といった危険な状態に繋がる恐れがあります。
胃の違和感や痛みが続く場合は、我慢せずに当院の消化器外科へお気軽にご相談ください。
当院の胃カメラ検査
大田区・田園調布で苦痛の少ない内視鏡検査・治療をご提供
当院では、鎮静剤を使用することで、ウトウトと眠ったような状態で検査を受けることが可能です。
- 豊富な臨床経験
- 正確で迅速な診断
- 苦痛を抑えた検査

FAQ よくある質問
当院では静脈麻酔(鎮静剤)を使用し、ウトウトと眠っているような状態で検査を受けていただけます。喉の反射(咽頭反射)が強い方でも、苦痛を大幅に抑えて安全に検査を終えることが可能です。
胃カメラ等で感染が確認された場合、胃酸を抑える薬と2種類の抗菌薬を1日2回、7日間連続で内服していただきます。約8〜9割の方が一度の治療で除菌に成功します。
はい、非常に深く関係しています。胃や十二指腸で潰瘍から出血が起きると、血液が胃酸と混ざって酸化し、真っ黒な便(タール便)となって排出されます。速やかな受診が必要です。
この記事の監修医師

田園調布ステーションクリニック
院長 鈴木 直人
- 昭和医科大学医学部 卒業
- 日本消化器外科学会 専門医・指導医

Reserve 診療予約
東急東横線・目黒線「田園調布駅」徒歩1分
24時間WEB予約受付中・初診の方もご利用いただけます
✓ 眠ったままで苦痛を抑えた内視鏡検査
✓ 消化器外科専門医・指導医による正確で迅速な診断
✓ プライバシーに配慮した内視鏡検査
