Sleep Apnea Syndrome 睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、眠っている間に何度も呼吸が止まる(無呼吸)、または呼吸が非常に浅くなる(低呼吸)を繰り返す病気です。医学的には「10秒以上の無呼吸・低呼吸が、1晩(7時間)の睡眠中に30回以上、または1時間あたり5回以上生じる状態」と定義されています。
その多くは、睡眠中に舌の根元や軟口蓋(喉の奥)が重力や筋肉の弛緩によって落ち込み、空気の通り道(気道)が物理的に塞がってしまう「閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)」です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)を引き起こす主な原因
睡眠中に気道(空気の通り道)が塞がってしまう閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、単一の要因だけでなく、「解剖学的な特徴(骨格や体型)」と「生活習慣・加齢」が複雑に重なり合って発症します。
肥満による喉・首回りの脂肪沈着
SASの最も代表的な原因の一つです。体重が増加すると、お腹や手足だけでなく喉の内側や舌の付け根、首回りにも脂肪がつきます。これにより空気の通り道が内側から狭くなり、就寝時に筋肉が緩むと容易に気道が塞がってしまいます。
日本人特有の「あご・骨格」の特徴(痩せ型でも発症する理由)
「太っている人がなる病気」と思われがちですが、日本人のSAS患者の約3割以上は普通体型または痩せ型です。 アジア人は欧米人に比べて下あごが小さく、後方に引っ込んでいる骨格的な特徴(小顎症、下顎後退)があります。あごが小さいと舌を収めるスペースが狭いため、仰向けで寝た際に舌が喉の奥へ落ち込みやすく、太っていなくても気道が塞がれて無呼吸を起こします。
加齢による筋力の低下
喉や舌を支える筋肉も、加齢とともに徐々に衰えていきます。就寝中は全身の筋肉が緩みますが、喉周囲の筋力が低下していると気道の開通状態を維持できなくなり、無呼吸やいびきが発生しやすくなります。
アルコール(寝酒)の習慣
アルコールには強い筋肉弛緩作用があります。お酒を飲んで寝ると、舌や喉の筋肉が通常以上にダラリと弛緩して気道を塞ぎます。また、アルコールによって鼻粘膜が充血して鼻詰まりを起こし、口呼吸になることも無呼吸を悪化させる大きな要因です。
鼻づまり・耳鼻咽喉科系の疾患
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、アレルギー性鼻炎、鼻中隔彎曲症(鼻の仕切りが曲がっている)、扁桃肥大などがあると、就寝時に自然な鼻呼吸ができず口呼吸になります。口呼吸は下あごが後ろに下がりやすくなるため、気道閉塞を誘発します。
SASを放置するリスク
眠っている間に呼吸が止まると、体内の酸素が不足して脳や心臓が覚醒し、交感神経が強く緊張します。その結果、血管に過度な負担がかかり続け、単なる「いびき」や「寝不足」にとどまらず、以下のような重大な合併症のリスクを高めます。
- 高血圧: 健常者と比較して発症リスクが約2〜3倍
- 心筋梗塞・狭心症: 健常者の約2〜4倍
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血): 健常者の約3〜4倍
- 糖尿病・代謝異常: インスリン抵抗性が高まり血糖値が悪化
- 重大な交通事故・労働災害: 強烈な日中の眠気により事故リスクが約2.5〜7倍
当院では、呼吸器疾患・睡眠呼吸障害の診療経験が豊富な成瀬博昭医師が担当し、正確な診断と適切な治療を行っています。
こんな症状はありませんか?(セルフチェック)
以下の項目に心当たりがある方は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
- ご家族や同居人から「いびきがうるさい」「寝ているときに呼吸が止まっている」と指摘される
- 睡眠時間は確保しているはずなのに、日中に強い眠気・だるさがある
- 朝起きたときに頭痛がしたり、口や喉がカラカラに渇いていたりする
- 夜中に息苦しさで目が覚めたり、何度もトイレに起きたりする
- 集中力が続かず、仕事や運転中に居眠りをしてしまう
- 高血圧の治療を受けているが、なかなか血圧が下がらない
エプワース眠気尺度(JESS)
日常生活の中で、どのくらいうとうとしてしまう(眠ってしまう)か点数をつけてみましょう。
(0点:決して眠くならない / 1点:稀にある / 2点:時々ある / 3点:頻繁にある)
- 座って読書をしているとき
- テレビを見ているとき
- 会議や劇場など、公共の場で静かに座っているとき
- 車の助手席に1時間以上続けて乗っているとき
- 午後、横になって休息をとっているとき
- 座って誰かと話をしているとき
- 昼食後、静かに座っているとき(アルコールなし)
- 自分で運転中、渋滞や信号待ちで止まっているとき
合計が11点以上の方は日中の強い眠気があり、SASの可能性が高い状態です。早めの受診をお勧めします。
検査の流れ
お仕事・生活を休まず「自宅」で検査可能
「検査入院のために仕事を休むのが難しい」という方でもご安心ください。当院では入院の必要がなく、普段どおりご自宅のベッドで就寝しながら行える「在宅PSG検査」を導入しています。
成瀬医師が問診を行い、自覚症状やお仕事・生活の状況などを丁寧に伺い、検査が必要と判断した場合に、「在宅PSG検査」の手配を行います。
※診察予約はWEB予約(内科を選択→成瀬医師)からお取りください。
専用の小型検査機器をメーカーからご自宅に郵送させていただきます。
就寝前に、指先と鼻の下に小さなセンサーをテープで取り付けて普段どおりお休みいただくだけです。睡眠中の呼吸パターン、いびきの有無、血液中の酸素飽和度(SpO2)が一晩記録されます。痛みを伴う処置はありません。
回収した検査機器のデータを解析し、重症度(AHI:1時間あたりの無呼吸・低呼吸指数)を算出します。
診断基準を満たした場合、速やかに保険適用での治療(CPAP導入)へと進みます。
治療について:CPAP(持続陽圧呼吸療法)の導入
睡眠時無呼吸症候群の中等症〜重症の方に対して、最も有効性が確立されている標準治療が「CPAP(シーパップ:Continuous Positive Airway Pressure)療法」です。
CPAP療法の仕組み
就寝時に鼻へ専用の軽量マスクを装着し、小型の装置からチューブを通して一定の圧力をかけた空気を気道へ送り込みます。空気の力で気道を内側から広げ続けるため、睡眠中の気道閉塞(無呼吸・低呼吸・いびき)を根本から防止します。

期待できる効果
- いびきと無呼吸の消失
使用した初夜から無呼吸や激しいいびきが大幅に改善します。 - 良質な睡眠と日中の眠気解消
脳や身体がしっかり休息できるようになり、朝の目覚めのスッキリ感や日中の集中力が回復します。 - 生活習慣病・心血管疾患の予防
夜間の低酸素状態や交感神経の緊張が抑えられ、血圧の安定や脳卒中・心筋梗塞のリスク低減に繋がります。
導入後は月1回の定期外来にて使用状況や効果の確認を行います。
当院のSAS外来の特長
- 成瀬 博昭 医師による専門診療
呼吸器疾患・睡眠時無呼吸症候群に精通した成瀬医師が、一人ひとりの状態に合わせた適切な診断と治療管理を行います。 - 入院不要の「在宅PSG検査」に対応
普段の睡眠環境のまま、ストレスなく検査を行っていただけます。 - 東急東横線・目黒線「田園調布駅」徒歩1分の好立地
月1回のCPAP定期管理通院も、駅直結感覚で負担なく継続できます。 - 初診も24時間WEB予約に対応
ご都合に合わせて事前予約が可能です。

FAQ よくある質問
はい、可能です。自宅での在宅PSG検査で一定以上の重症度(AHI 40以上など)が確認されれば、入院検査を行わずに保険適用でそのままCPAP治療を開始できます。数値が中等度の場合でも、追加の精密検査(在宅対応または連携先)を踏まえて適切に対応いたします。
診断基準を満たせば健康保険が適用されます。3割負担の方の場合、毎月の再診料・処方箋料・機器のレンタル料を含めて、自己負担額は月額およそ5,000円前後となります。
最新のCPAP機器は静音設計が進んでおり、動作音は非常に静かです(ささやき声や図書館並みの静けさです)。多くの方は数日から数週間で装着に慣れ、「装着した方がぐっすり眠れる」と実感されています。
当院のWeb予約システム、またはお電話にて「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の相談」としてご予約ください。
担当医師

田園調布ステーションクリニック
成瀬 博昭
- 日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医・指導医
- 日本外科学会外科専門医・指導医
- 日本胸部外科学会呼吸器外科専門医・指導医
- 日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・指導医
- 日本消化器学会消化器認定医
- 労働衛生コンサルタント
- 日本医師会認定産業医

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東急東横線・目黒線「田園調布駅」徒歩1分
24時間WEB予約受付中・初診の方もご利用いただけます
