便秘症とは

便秘症とは、本来体外に排出されるべき糞便を十分かつ快適に排出できない状態を指します。単に「毎日出ない」ことだけが便秘ではなく、排便時に過度にいきむ必要がある、残便感(出し切れていない感じ)がある、便が硬くて痛いといった状態も含まれます。

主な症状

  • 排便回数の減少: 週に3回未満しか排便がない。
  • 便の性状変化: 便がウサギの糞のようにコロコロしている、または非常に硬い。
  • 不快な自覚症状: お腹の張り(膨満感)、腹痛、食欲不振、肌荒れ。
  • 排便困難感: 排便時に強い力が必要だったり、残便感が残ったりする。

便の形状でわかる腸の状態

ご自身の便の状態を、下のイラストと照らし合わせてみましょう。便の形や硬さは、腸内を通過する時間と、そこでの水分吸収量によって決まります。理想的なのは、適度な水分を含んだ「バナナ状」の便です。

  • コロコロ状(重度の便秘): 腸の動きが非常に弱く、便が長く留まりすぎたため、水分が過剰に吸収されています。排便時に強い痛みやいきみが必要です。
  • カチカチ状(便秘): 腸内を通過する時間が長く、水分が不足しています。排便がスムーズではありません。
  • バナ状(理想的な便):: 水分バランスが最適で、腸の動きも正常です。スルッと快適に排便できます。
  • 半練り状(やや軟便): 腸の動きがやや速く、水分の吸収が不十分です。お腹が少し張る感じや不快感があるかもしれません。
  • 泥状(下痢):腸の動きが非常に速く、水分がほとんど吸収されないまま排出されています。
  • 水状(重度の下痢):食中毒や炎症などにより、腸が過剰に動いている、または水分を分泌しています。脱水症状に注意が必要です。

原因

  • 生活習慣の乱れ: 食物繊維や水分の不足、運動不足、便意を我慢する習慣。
  • 腸の機能低下: 加齢や体質により、腸の送り出す力(蠕動運動)が弱まっている。
  • 他の疾患の影響: 大腸がんやポリープによって便の通り道が狭くなっている。
  • 薬剤の副作用: 普段服用しているお薬の副作用で便秘になることがあります。

検査方法

急に便秘になった場合や、血便・腹痛を伴う場合は、必要に応じて大腸カメラを行い、便秘の裏に重大な病気が隠れていないかを確認します。

治療

薬物療法

以前のような強い下剤だけでなく、現在は「便を柔らかくする薬」や「腸の動きを助ける薬」など、体に負担の少ない選択肢が増えています。

生活改善

  • 朝のルーティン: 起床後にコップ1杯の水を飲み、朝食を摂ることで腸のスイッチを入れます。
  • 食物繊維の摂取: 野菜、海藻、きのこ類などを積極的に取り入れます。
  • 適度な運動: ウォーキングなどの軽い運動で、お腹周りの筋肉と腸を刺激します。

受診の目安

以下のような症状がある場合は、早めの受診をお勧めします。

  • 急に便秘がひどくなった、または便が細くなった
  • 便秘と下痢を繰り返している
  • 腹痛や吐き気を伴う、または便に血が混じっている

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